Mac OS X for Intel、Rosettaのパフォーマンスと「PowerPC G5」を比較してみると……、買控えは得策か?

Mac OS X for IntelにおいてPowerPCアプリケーションを実行する場合には、「Rosetta(ロゼッタ)」と称されるバイナリートランスレーター(エミュレーター)が使用される事は既知の報道の通りですが、RosettaはAltivec(Velocity Engine)に依存するコードやClassic環境をサポートしない、といった事も明らかになっています。

私自身は、いつまでもClassic環境のサポートにリソースを費やす事には 否定的な見解ですが、未だに「Illustrator 8.0」「Photoshop 4.0」「QuarkXpress 3.3」等が蔓延っているDTP業界等は、もはや切実な問題として捕らえている事でしょう。

尤も、「PowerMac G4 Mirrored Drive Door」から抜け出せない状況を打開するための、良い機会と捕える事もできますが……。

しかしながら、実際にIntelプロセッサーを搭載したMacがリリースされても、アプリケーションがアップデート等の過程においてUniversal Binaryに置き換わって行かないと、「ハードウェアに投資したのに、生産性が落ちってしまった」という本末転倒な逆転現象も考えられますので、業務用途等での使用には、充分な注意が必要となってきます。

尚、公式な情報ではありませんが、「Pentium 4 – 3.4GHz」クラスのRosetta環境において「Photoshop CS」を実行した場合には、「PowerPC G4 – 1.25GHz(「Mirrared Drive Door」クラス)」の処理能力になる、といった話も耳にした事がありますので、買い控え等はせずに、価格が下落して来た頃に「Power Mac G5」に投資した方が良いのかも知れません。

「AltiVecコードをサポートしないRosettaは、「PowerPC G3」をエミュレートしている」と解釈する事もできるので、リリースされて間もない「Adobe CS2(Adobe Creative Suite 2)」を導入された方等は、慎重に判断された方が良いかと思われます。