ノルウェーのOpera Software ASAより諾国時間2005年9月20日、Operaの無料版に掲載されていたバナー広告の表示を取り止め取りやにする、といった旨の発表がありました。
今回の措置によってプレーンなフリーウェアとなる訳ですが、開発サイドからは「Operaの普及と世界中のユーザーの皆様からの支援によるもの」といった声明が発せられています。
相乗効果としてブラウザーマーケット全体が活性化され、より良い製品開発の後押しとなってくれれば、我々ユーザーサイドにとっては非常に喜ばしい事です。
私自身は、これまでに殆どOperaは使用して来なかったのですが、有する印象としては、
- アセンブラーで書かれた独自のレンダリングエンジン「Presto(プレスト)」を開発し、au、WILLCOM等のモバイル端末、或いはAdobeに対して提供(Webオーサリングツール「Adobe GoLive」における、プレビュー確認時のレンダリングエンジンとして使用されている)
- グラフィックス系のアプリケーションにて見られるような、ページ全体を一つのイメージとしてスケーリング(ズームイン、ズームアウト)可能なフルページズームの実装
- セッションの保存やレジュームに対応
- モバイルデバイスを含めた多様なプラットフォーム、及び20言語以上のローカライズに対応
- 日本市場において、livedoor(ライブドア)がパッケージ版の販売とサポートを担っていた
等が挙げられます(非常に独自性の強い、一意なアプリケーションといったイメージを有しています)。
Mac OS X版に関しては、世界開発者会議「WWDC 2003(Worldwide Developers Conference 2003)」において「Safari」が発表された際には、開発中止を示唆する記事が散見されましたが、現在も開発が継続され、定期的にアップデートも行われているので、これを機に本格的に使用してみたいと考えています。
尚、livedoorから販売されていたパッケージ版に関しては、購入日が証明できれば払い戻しにも応じてくれるようなので、該当する方は問い合わせてみると良いでしょう。
「Camino 1.0 Alpha」もリリース
一方では、対象プラットフォームをMac OS Xに絞った Geckoベースの高速ブラウザー「Camino」も、ナイトリービルトにおいて「Camino 1.0」のAlpha版を発表しています。
こちらは好んで愛用しているブラウザーですが、漸くといった感じです。Ver. 1.0とは言え、Alpha版の現状では 未だ課題も散見されますが、Mac OS Xで利用する前提で比較したら、ユーザーエクスペリエンスはFirefoxを上回ると受け止めています。開発初期(Chimera時代)の段階では、Mac OS X標準ブラウザーとしての地位を噂されていた時期もあったくらいですから、GA版の発表は待ち遠しい限りです。