「Firefox 1.5(Deer Park)」正式リリース、自動更新を実装

Mozilla Foundationより米国時間2005年11月29日、マルチプラットフォームに対応した オープンソースのWebブラウザー「Firefox」のアップグレードリリースに相当する「Firefox 1.5(Deer Park)」がリリースされています。

Mozilla Foundationが開発する次世代のWebブラウザー「Firefox」は、米国時間2004年11月9日における「Firefox 1.0(Phoenix)」リリース後の約1年間で、ダウンロード回数が約1億回、アクティブユーザ数が約4000万人、マーケットシェアが約8%にまで達していると伝えられています。

メールクライアントやニュースリーダー、コンポーザー等をパッケージングし、レンダリングエンジン「Gecko」も含めて肥大化してしまった「Mozilla Application Suite」の教訓を活かし、軽量、高速、セキュア、標準準拠を旗印に掲げている「Firefox」は、(各々の分野で「Firefox」を上回るブラウザーも存在しますが)トータル的なバランスで考えると、現時点で「Internet Explorer」の対抗馬筆頭と言えるでしょう。現在では、多くのWeb開発者も「Firefox」における表示確認を怠る訳にはいかなくなっています。

そんな「Firefox」のメジャーアップグレードに相当するあたる「Firefox 1.5(Deer Park)」では、Mac OS X、Windows、Linuxを対象とし た、英語、日本語、フランス語、ドイツ語含む20言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリーパッケージが提供されており、一連のテストリリースを通じた主な特徴として、以下の項目等が示されています(「Firefox 1.0.7」からの主な変更点となります)。

  • タブの配置をドラッグアンドドロップにて入れ換え可能に(関連性のあるページを隣接して表示させる等、ユーザーエクスペリエンスの向上に貢献)
  • アップデートの自動更新(自動化)に対応し、セキュリティアップデート等のメンテナンスアップデートを迅速に適用可能に
  • ページナビゲーションの高速化
  • ポップアップブロックの機能性を改善
  • 適切に機能しないWebサイトを報告するためのウィザードを実装
  • And many others…

Webブラウザーのマーケットにおける「Internet Explorer」の寡占状態に果敢に挑んでいるMozilla Foundationのプロダクトは、その存在が「Safari」「Internet Explorer」といったOS標準Webブラウザーに危機感を与え、それらの迅速な機能強化に一役買っている事は間違いないと言えるでしょう。