Intel Macは年初の「Macworld Conference & Expo 2006」で発表か

世界開発者会議「WWDC 2005(Worldwide Developers Conference 2005)において発表されたIntel Mac(Mactel)は、早ければ2006年1月第2週にサンフランシスコにて開催される「Macworld Conference & Expo 2006」において、「Mac mini」「iBook」、或いはそれに類するコンシューマー向け製品が発表されるかも知れない、といったインサイダー情報が報じられています(Pentium Macのピースはそろった?)。

「Intel Mac(Mac OS X for Intel)」のリリースが近い、といったインサイダー情報の精度が高ければ、「Yonah(コードネーム)」を実装した「Mac mini」「iBook」に準ずるプロダクトが、2006年初頭の「Macworld Conference & Expo 2006」にて発表される可能性が高いでしょう。

尤も、製品ラインや名称自体がリブランドされる可能性もありますが、「Yonah」の他にも「Merom」「Conroe」等の多彩なラインナップをロードマップに掲げているIntelプロセッサーの採用によって、特にノート型の製品ラインは見違える程に充実するのではないかと期待が膨らみます。

ソフトウェアの互換性は「Universal Binary」と「Rosetta(ロゼッタ)」に期待

一方で、やはり気掛かりなのはソフトウェアの互換性です。クリエイティブ関連のプロフェッショナルユーザーを多く抱えるMac OS X環境の中には、膨大なマシンパワー、ハードウェアリソースを必要とするアプリケーションが少なくありません。果たしてそれらの既存資産が、Altivec(Velocity Engine)に依存するコードをサポートしていない「Rosetta(ロゼッタ)」と称されるエミュレーション環境(バイナリートランスレーション)でどれだけ実用的に動作するのかは注視が必要となるでしょう。

尚、「Rosetta」ではClasicc環境はサポートされないようなので、特にDTP業界の方は注意が必要です。「Adobe Illustrator 8.0」「Adobe Photoshop 4.0」「Quark Xpress 3.3」~「Quark Xpress 4.1」等は、完全に動作しなくなります。

尤もAppleサイドも、最初にコンシューマー向けのプロダクトを発表して、「Universal Binary」でコンパイルされたアプリケーションが出揃った辺りで、プロフェッショナル向けの製品を投入するシナリオのようですが、コストのかかるプロアプリケーションとハードウェアを一度に揃えるのは、個人で営むフリーランスのデザイナーにとっては厳しい出費になるのも事実。やはり自然な流れで手元に「Universal Binary」対応のアプリケーションが揃ったタイミングで、ハードウェアも買い替える(買い足す)のが最適なシナリオかも知れません。

そうなると、米国時間2005年10月19日付にて発表された「Power Mac G5 Quad」「PowerBook G4(Late 2005)」が殊更魅力的な製品に見えてきます。特に、上記に著したソフトウェアの互換性の事情等から、DTP関連のユーザーにとって デュアルCPU、デュアルコアの「Power Mac G5 Quad」は「今が買い」の製品ではないでしょうか。