米国時間2005年9月7日に開催されたプレスイベントおいて、Steve Jobs(スティーブ・ジョブズ), CEOのポケットから登場した「iPod nano」は、iPod mini後継としてのブランディングや携帯性、ファッション性等も含めて、相当の話題を集めています。
新たにラインナップされたブラックモデルは、iPod特有の飽きの来ないデザインと重厚感が相混じって、秀逸な完成度を見せています。現時点では シリコンメモリーを採用した2GBモデルと4GBモデルがラインナップされていますが、容量以外はスタンダードなiPodとほぼ同様の機能を実装しているとの事。ハードディスクタイプのiPodとの比較では、音飛びしない事もアドバンテージの一つとなっていますし、iPodファミリーの中でもトップセールスを記録するのではないでしょうか。
一方で、リリース時に一世を風靡した「iPod mini」は、Appleの公式サイトから姿を消し、その役割を終えています。こちらは結構寂しかったりしますね。
個人的には、iPod shuffleを購入して間もないので複雑な心境ではありますが、iPod shuffleとは基本コンセプトが被らないようなので、それはそれで良しと言い聞かせています。
「iTunes 5.0」もリリース
同時に、メディアプレーヤー「iTunes」のアップグレードリリースに相当する「iTunes 5.0」もリリースされており、主な変更点として、以下の項目等が示されています。
- Outlook for Windowsとの同期(Windows版)
- プレイリストをフォルダーにて整理可能な「Playlist Folder(プレイリストフォルダ)」
- ランダム再生のアルゴリズムを調整可能な「Smart Shuffle(スマートシャッフル)」
- 子供によるアクセスを保護者によって制限可能な「Parental Control(ペアレンタルコントロール)」
- よりスマートな検索機能を提供する「Search Bar(検索バー)」
全体的に、メジャーアップグレードに相応しい目新しさは薄いように感じますが、どちらかというと、Ver. 4.9の次だからVer. 5.0といったニュアンスが強いように思えます。
SONYは新型のウォークマンを発表
尚、日本時間2005年9月8日付にて、SONYも新型のウォークマンを発表しています(「新・ウォークマン」誕生 ユーザーの好みに合わせて“進化”するウォークマンAシリーズ)
ウォークマンスティック単体では健闘していますが、オンラインでの音楽配信、ジュークボックスアプリケーション、デジタル携帯プレーヤーといったトータルの市場で考えると、現状のままでは苦しいと言わざるを得ないでしょう。独自規格で躓いている辺りは 過去の失敗を繰り返しているような気がしないでもありませんが、Rioがデジタルミュージックのマーケットから撤退していく中で、Appleと切磋琢磨していくコンペティターの一つとして、SONYにはもうひと踏ん張りを期待したいところです。